犬の認知症とは何でしょうか。
愛犬がある日突然、言葉が聞き取れなかったり、荒々しくなったりすると戸惑ってしまいますよね。犬の寿命は人の6分の1程度で10歳を過ぎると老犬となるので、そうなると可愛いだけではなくなり、介護が必要な存在になります。
老齢に伴って犬も人間のように認知症になることがあるとカンザス州立大学医学部ジェイコブ·モーザーさんによって明かされました。では、老齢によって犬の機能が低下し、認知症を発症したときどのような症状が現れるのでしょうか?
犬の認知症の症状はDISHAと呼ばれ、8歳以上の大型犬、10歳以上の小型犬に以下のような症状が現れた場合、認知症の可能性が疑われます。認知症の初期段階では飼い主でも気づきにくい変化もあるので、認知症の症状を早く見つけるためには関連する症状を知っておいた方がよいでしょう。
目次
認知症をチェックする10項目

- 頭を壁に寄せたまま動かない。
- よく知っている場所を徘徊したり、ぐるぐる回る。
- 昼に寝て夜起きる。
- 飼い主と遊ぶことに興味がなくなってきた。
- 呼んでも無視したり、些細なことで怒る。
- 歩く途中に壁や物にぶつかることが多い。
- 食欲不振になったり旺盛になったりする。
- 他の犬と遊ぶことに対する興味がなくなった。
- 狭い空間に入るが出られなくて閉じ込められてしまう。
- トイレ以外の場所で排泄をしたり、突然排尿したりする。
犬の認知症予防
脳細胞の死滅によって認知症は起こるため、基本的に治療法はありません。現代の医学では死んだ脳細胞を完全に再生することは不可能だからです。しかし、認知症を発症する前に、犬がきちんとした生活習慣を送れるように飼い主が努力すれば、脳の老化や認知症の発症を予防できます。
散歩や運動で脳に刺激を与えましょう。

散歩は脳を効率的に活性化させる作用があります。老犬だからといって運動や外出をやめると脳の働きも衰えてしまいます。犬の体力に合わせて無理のない程度に散歩してあげることが大切です。また、脳への刺激を高めるため普段とは違うコースを選んでください。普段とは違う景色、匂い、聞いたことのない犬の吠え声など。
教育用のおもちゃで楽しく遊んでください。

中に入れた食べ物を犬が考えながら出して食べる知育おもちゃのように、犬の知育を高めるための知育おもちゃがたくさん販売されているので、このようなおもちゃで遊んであげてください。おやつを出そうと必死になったり変な音に耳を傾けること自体が脳を活性化させます。犬が飽きないように、定期的におもちゃを買い替えてあげましょう。おもちゃ以外にも、室内におやつを隠して探させるゲームなどもおすすめです。
スキンシップで刺激しましょう。

犬が自発的に脳を動かすわけではありませんが、飼い主がマッサージをしてあげれば犬の体全体に刺激を与えることができます。マッサージやストレッチによって肌の触覚を通ってきた信号は、脳に処理されるときに電気信号に切り替わって脳の機能を活性化してくれます。
栄養を与えてください。

脳神経細胞の機能を高める不飽和脂肪酸(EPA/DHA)を摂取するといいです。これらの栄養素は体内で作り出すことができないので、不飽和脂肪酸の入ったフードや、サプリメントを与えることをおすすめします。
犬と旅行してください。

最近はペットと過ごせる宿が増えてきました。比較的簡単に犬と旅行ができるので、キャンプやホテルなど犬と一緒に旅行に行くことをおすすめします。このような体験は、犬の脳だけでなく飼い主の脳にも刺激を与えてくれるでしょう。
認知症が進行すると、犬は家族に今までと違った態度を見せることが多くなるようです。認知症によってミスが多くなっても、叱らずに対処してあげることが大切です。飼い主のストレスもたまりやすくなりますが、今までたくさんの愛を犬からもらった分、尽くしてあげてください。
以上、犬の認知症について調べてみました。この文章が多くの方々の役に立てば幸いです。愛犬との幸せな生活をお過ごしください。